メガＣＤの『夢見館の物語』を作って名を上げた製作チーム（シ社）が、サターンの『真説・夢見館　扉の奥に誰かが・・・』で少し評判を落とし（これは短納期だったため、という説が有力）、一念発起して全精力を注いだ素晴らしいファンタジックアドベンチャーです。物語は、記憶を失った主人公が、街をさ迷うところから始まります。移動はＣＧムービーなので、パッドの入力からワンテンポ置いて動画が始まるのですが、そんなに気にはなりません。ＡＤＶの基本に沿って、様々な人達から情報を集め（フラグを立て）、謎を探って行く内に、なぜ自分が記憶を失っていたかが分かるようになります。ＣＤ−ＲＯＭ二枚組みになっていて、二枚目は舞台ががらりと変わるのですが、幻想的な雰囲気は最初から最後まで一貫して高水準で保たれていて、クリアしたときにプレイして良かったと思わせる作品です。ぜひ、このレベルを維持しつつ、続編を作って欲しいと思います