ＵＦＯに乗ってやってきた宇宙人達と闘う、愛くるしい恐竜達が主役のリアルタイムウォーＳＬＧです。このゲーム、特筆すべきは、その根幹を成している「食物連鎖システム」でしょう。つまり、まず雨を降らし草地を拡げてそれを食べる草食獣を繁殖させ、更にそれを食べる肉食獣を繁殖させて、肉食獣を相手陣地へ送り込んで制圧するというものです。純粋な草食のみよりも少しだけ戦闘力のある種類の恐竜、純粋な肉食というより草食獣を守る役に使える恐竜、そして、相手の卵を食べて回る「ぴーちゃん」などが渾然一体となり、素晴らしいゲームシステムを形作っています。恐竜が増える事で神（プレイヤー）のパワーが溜まり、奇跡を起こす（相手陣地に天変地異を起こす）事もできます。
リアルタイムなＳＬＧですので、ぐずぐずしていると相手の肉食獣が攻め込んで来る事になり、その時に守りの肉食獣を作っておかないとあっという間に食べられて全滅となります。どの程度まで草食獣を増やしてその後肉食獣作りに変更するか、或いは卵を食べるぴーちゃんをどのタイミングで相手に送り込むか（←これを誤るとお腹が減ったぴーちゃんは自グループの卵までお構い無しに食べちゃいますので泣きを見ます(ToT)）、その辺の『肉を切らせて骨を断つ』的な醍醐味がドキドキするほど大きい、メガドラの隠れた秀作と言えます。

続編の『ダイナブラザーズ２』も出ていて、私は両方クリアしました。２の方は基本システムは同じですが、１に比べてかなりのボリュームがあり、キャラも飛べるのが加わって、よりゲーム性が上がっています。難点は、最後の方はかなり難易度の高いマップ構成となっており、よほど頭をひねらないと勝てないという事です。もっとも、それが解けた時の喜びは大きいワケですが・・・。それと、キャラクターの種類が定まっているせいか、何度も何度もやっつけそうになっては逃げられる相手側宇宙人のボスに次第に腹が立ってくる事です(^^;)　戦闘マップ自体はバリエーションに富んでて凄く面白く、且つ恐竜達の会話のやり取りや、敵側宇宙人同士の関係も面白く描かれているので、もう少しマップ毎に層状構造になっているストーリーにメリハリを付ければ、或いは大ブレイクしたかもしれないソフトです。