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石川先生の漫画は、常に『復讐』の雰囲気が漂っているような気がします。この魔獣戦線も、正に復讐劇そのものなんですが、最終的には壮大な黙示録の世界へと繋っていきます。 神の復活に関わる１３人の科学者の一人である来留間源三。その息子「慎一」は、動物好きの優しい少年だったのですが、父親の悲惨な実験の犠牲となり、同じく犠牲になった母親が既に融合していた動物達と一体になります。実験自体は失敗だったのですが、偶然と慎一の復讐を誓う強固な意志が、科学者達ですら想像できなかった現象を引き起こし、新たな魔獣を生み出すのです。その慎一と、キリストの子孫と言われる一族の運命がもつれ合い、事態は急変していきます。最後は唐突な終わり方をしている感があり、もう少し（いやこの十倍くらい）話を伸ばして欲しかったというのが正直な感想ですが、ラストシーンの衝撃はそれを補って余り有るでしょう。石川氏のファンの方のみならず、ハルマゲドンなどに興味を持つ方にも是非読んで欲しい作品です。 |