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人間の頭を乗っ取り、寄生して体だけ使うから寄生獣。しかし、たまたま頭を乗っ取る事ができなかった場合は、人間の脳が残り、その獣は人間側のパーソナリティに支配されてしまうので共存することになります。この物語は、一口で言って、その稀な例となってしまった主人公「シンイチ」と、寄生獣との闘いを描くものです。しかし、その闘いの中で、人間とは何なのか、生き物とは何なのか、地球上の生物はどういう関わりを持つのか、と言った事を考えさせられる、読者にそれを促すだけの力を持った作品です。寄生獣と共存するようになったシンイチの苦悩や、寄生獣の中では一風変わった特質を持つ「ミギー」（やむをえず右手に寄生することになったからミギー(^^;)）とシンイチとのユーモアに富んだ会話は、非常に面白く、作者の力量をうかがわせます。私は、これを読んでこの作者のファンとなり、その他の作品も読みました。
最初に絵柄を見た時は、特にコミックの１巻をパラパラと見ただけでは、まるでスプラッターのような絵に嫌気が差す人も多いと思います。しかし、そう言った事に惑わされず、ぜひとも最後まで読んで欲しい作品です。 |