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１９７８年の作品と言えば、今から２５年前にもなるわけですが、そんなことは全く感じさせない、素晴らしいアニメです。それもそのはず、クリエイターとして天才の名を欲しいままにしている宮崎
監督の初期のころの作品であり、後のナウシカやラピュタなどに見られるコンセプトやキャラ性を多く含んだ作品になっているからです。
コナンの奔放さやひたむきさ、（後のナウシカに相通ずる）ラナの可愛いだけではなくていざとなればコナンを救う場面も多く登場する「逞しい」（？）ヒロイン像、コナンの友達のジムシーとの痛快なやり取り、コナンとモンスリーやひょうきんなダイス船長との関わり、などどれを取っても、欠けてればこの作品の魅力はかなり落ちていたかもしれない、と思われる要素が見事に融合して作品性を昇華してます。特に後半、モンスリーの言動の変化、ダイスが利己的な性格からコナンに影響されていく様子、などは必見です。モンスリーの後半のセリフ「バカねっ！」が大好きです(笑) 現代の技術で作ったアニメと比較しても全く遜色ない・・・というか全体的に見れば凌駕していると思わせる作品になっていると思います。宮崎作品の中だけで比較してみても、映画は２時間しかありませんから、このコナンはその中では最長の作品です。それが良質の作品であれば、その作品に触れる時間が長いほど、その作品世界に感情移入していくものですし、そういう意味でも、宮崎作品の中でも最高に観る者を楽しませてくれる作品と言えましょう。 |
| (2003.11.8) |